皆さん、「世界農業遺産」ってご存知ですか?
「世界遺産」は聞いたこともあって、よくご存知の方も多いかと思います。
今回は、「世界遺産」ではなくて、「世界農業遺産」の話になりますよ!
その「世界農業遺産」に徳島県の「にし阿波地域」が認定されているのですが、皆さんご存知ですか!?
すみません、私は知りませんでした。。汗
これってすごいことではないでしょうか。
どうやら2018年3月9日に認定されていたようです。。汗
こんなニュース全然知りませんでしたよ。。
そもそも「世界農業遺産」っていう言葉自体しりませんでした。。
ということで、今回は「世界農業遺産」に徳島県にし阿波地域が認定されているという話です。
ではいったい「世界農業遺産」世界全体でどのくらい認定されているの??
ちなみに「世界遺産」と比べて認定数はどうなの??
その辺りも気になりますよね!
ということで、早速見ていきましょう〜♪
「世界農業遺産」とは?
「世界農業遺産」に徳島県にし阿波地域が認定されているわけですが、そもそも「世界農業遺産」とは何、ということでまずは説明を。笑
「世界農業遺産」とは、世界的に重要かつ伝統的な農林水産業を営む地域(農林水産業システム)を、国際連合食糧農業機関(FAO)が認定する制度のことのようですね。
また、別のページではこのような説明がされています。
世界農業遺産及び日本農業遺産は、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ(※1)及びシースケープ(※2)、農業生物多様性(※3)などが相互に関連して一体となった、将来に受け継がれるべき重要な農林水産業システムを認定する制度です。
1 ランドスケープ:
土地の上に農林水産業の営みを展開し、それが呈する一つの地域的まとまり2 シースケープ:
里海であり、沿岸海域で行われる漁業や養殖業等によって形成されるもの3 農業生物多様性:
世界農業遺産及び日本農業遺産 https://www.maff.go.jp/j/nousin/kantai/giahs_1.html
食料及び農業と関わりのある生物多様性及び遺伝資源が豊富であること
令和2年3月の時点で、世界で22ヶ国59地域、日本では11地域が認定されているようですよ!その一覧が、以下となります。
地域名 | 農林水産業システムの名称(認定年) |
新潟県佐渡市 | トキと共生する佐渡の里山(2011) |
石川県能登地域 | 能登の里山里海(2011) |
静岡県掛川周辺地域 | 静岡の茶草場農法(2013) |
熊本県阿蘇地域 | 阿蘇の草原の維持と持続的農業(2013) |
大分県国東半島宇佐地域 | クヌギ林とため池がつなぐ国東半島・宇佐の農林水産循環 (2013) |
岐阜県長良川上中流域 | 清流長良川の鮎-里川における人と鮎のつながり-(2015) |
和歌山県みなべ・田辺地域 | みなべ・田辺の梅システム(2015) |
宮崎県高千穂郷・椎葉山地域 | 高千穂郷・椎葉山の山間地農林業複合システム(2015) |
宮城県大崎地域 | 持続可能な水田農業を支える「大崎耕土」の伝統的水管理システム(2017) |
静岡県わさび栽培地域 | 静岡水わさびの伝統栽培-発祥の地が伝える人とわさびの歴史-(2018) |
徳島県にし阿波地域 | にし阿波の傾斜地農耕システム(2018) |
一覧表でも分かるように徳島県では、「にし阿波地域」が「世界農業遺産」として認定されています。
世界農業遺産認定基準については、こちらをご参考ください。
「日本農業遺産」とは?
実は、「日本農業遺産」というのもあるようで、こちらにも徳島県「にし阿波地域」が認定されています。
ちなみに、「日本農業遺産」とは、我が国において重要かつ伝統的な農林水産業を営む地域(農林水産業システム)を農林水産大臣が認定する制度のようですよ。
平成31年3月時点で、「日本農業遺産」は15地域が認定されています。
日本農業遺産認定基準ついては、こちらをご参考ください。
「にし阿波地域」ってどこ?
徳島県「にし阿波地域」とは以下のことを指します。
■美馬市
■三好市
■つるぎ町
■東みよし町
下図のように、徳島県の西の方に属する地域になりますね。
出典:にし阿波 にし阿波とは https://nishi-awa.jp/fascinating/whats/
以前こちらで記事にした祖谷も「にし阿波地域」となります♪
YouTubeに映像があがっていたのでこちらをどうぞ〜♪
「にし阿波地域」の特徴
「にし阿波地域」の特徴としては、以下2つのポイントになると思います。
①食と農の景勝地
②伝統文化
この地域では、400年以上にわたって急峻な傾斜地を利用した農業が続けられており、特有の文化が何世代にもわたって受け継がれることで伝統的な農業が続けられてきたそうです。
その伝統的な農業が、これまで食を形成し、この地域独特の景勝地を作り上げてきたのだと思います。そして昨今、これら文化や景色が観光業と結び付き、国内のみならず多くの観光客を魅了しているのだと思います。
これらの結果、「にし阿波の傾斜地農耕システム」として中四国で初めて「世界農業遺産」に認定されました!
これは、日本の原風景とも言える山村景観や食文化、農耕にまつわる伝統行事など、地元の人々の手で守られてきた暮らしの在り方が評価されたということでありますよね。
「世界農業遺産」と「世界遺産」との違い
簡単に説明すると、「農林水産業システム」を登録するのか、「不動産」を登録するのかの違いとなります。
つまり、「世界農業遺産」は将来に受け継がれるべき重要な「農林水産業システム」を認定し、その保全と持続的な利用を図るものである一方、「世界遺産」は遺跡や歴史的建造物、自然など「不動産」を登録し保護することが目的となっているようですね♪
ちなみに、「世界農業遺産」は令和2年3月時点で、世界でなんと、22ヶ国59地域しかないのだそう。
この中に徳島県が選ばれているのってすごいですよね。。笑
なお「世界遺産」は2019年時点で、世界遺産総数1121件だそうです。
「世界農業遺産」に比べるとすごい数です。。汗笑
この数の違いからも分かるように、知名度の差も歴然ですよね。。
今後の周知、認識がどのように進むのか、気になるところでありますね!
認定によって地域活性化に繋がる可能性もあると思いますので♪
ひとり言
いかがだったでしょうか。
「世界農業遺産」と「世界遺産」には圧倒的な知名度の差がありますよね。
徳島県「にし阿波地域」が「世界農業遺産」に認定されても「世界遺産」のように大きなニュースにもなってないですものね。。涙
それはすなわち「世界遺産」に比べて目に見える形でのメリットがあまり感じられにくいという点にも繋がりますよね。。涙
でもこの「世界農業遺産」の認定数の少なさ、このレアさがいつか資産となる日がくればいいなあと思うわけであります♪
「世界遺産」のようにものとして形が残り続けることも大切な一方、「世界農業遺産」のように伝統や文化がシステムとして継承され続けているというのもまた大事なことでありますよね。
先人から脈々と受け継がれたこの貴重な財産を、絶やさぬようしたいものです。
それにはまず全国、いや世界中の方々にこの徳島県「にし阿波地域」を知ってもらうことが必要だと思っています。
そのため、微力ながらこのサイトで取り上げさせていただきました。
徳島にお越しの際は、是非「にし阿波地域」を訪れてみてください♪